12月2日放送の『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合毎週土曜日20:15)では、時代を映す「日本のスパゲッティの歴史」を食文化研究科の畑中三応子さんとひも解いた。
《昭和の2大看板 ナポリタンとミートソースは日本生まれ!?》
日本でスパゲッティが普及したのは1950年代くらい。当時はどのお店もメニューは二つ、ナポリタンとミートソースだった。
ジャパンオリジナルのナポリタンの原型が出来たのは戦後間もない頃。進駐軍の兵士がトマトケチャップをスパゲッティにあえるのをマネして作られたのが始まりだという。
そしてミートソースも、イタリアの物とはかなり違う。本場はゴロゴロのひき肉をワインやトマトと煮込んでソースを作るが、日本はケチャップを使って甘めなのが特徴。
カネオくんも「日本のド定番二つが本場イタリアになかったとはのう~」と驚きを隠せない。
1964年海外旅行が自由化されると、海外に行く人が増え、1970年代には今ではお馴染みのカルボナーラやボンゴレなどが日本に入ってくる。でも、まだこの頃イタリアンはマイナーな料理。当時のトレンドはフランス料理だった・・・
しかし、1890年代後半になると!
《イケイケ!バブル期に空前のイタ飯ブーム》
ティラミスやパンナコッタが流行ったのもこの頃。カジュアルで美味しく、楽しいイタリアンの雰囲気がバブル時代をマッチした。
この頃メジャーなスパゲッティの仲間入りをしたのは、ペペロンチーノ!畑中さんも「ペペロンチーノはイタリアではとても庶民的な料理」と解説。
そして、もう一つ。和風スパゲティの台頭だ。たらこ、のり、納豆、ネギなど日本の食材をアレンジしたスパゲティ。実は1960年代から少しずつ進化と提供は始まっていたそう。
《和風スパゲティ誕生のきっかけはNHKの無茶ぶりだった!?》
渋谷の有名店、料理長の柳田慎一さんに話を聞く。柳田さんは「1963年にNHKの近くにお店が移転し、当時お客さまのNKH交響楽団のホルン奏者から、ヨーロッパのお土産のキャビアで何か作ってくれと依頼された。そこでキャビアのスパゲティを作ると驚きのおいしさ。メニュー化も検討したが・・・売価が高くなってしまう。そこで代わる食材として、同じ魚卵のたらこに辿り着いた」と語る。
さらに、海苔茶漬けからヒントを得て、海苔をのせるなどし、1967年からこちらのお店はたらこスパゲッティとして提供を始めた。販売から50年以上経つが月に1000食売れることもあるという、看板商品だ。
VTRを視て、番組MCの有吉弘行は「キャビアを持って『これで何か作ってくれ』・・・。嫌われたでしょうね」と冗談めかして毒づく。
この日のゲスト、吉瀬美智子はカネオくんから「スパゲッティは良く食べられますか?」と聞かれると、吉瀬は「子供がいるのでナポリタンを作ったり、アルバイト時代の生姜味のオリジナルスパゲッティ。“ジンジャーラグーパスタ”!野菜炒めにショウガの味で・・・」と話していると、間髪入れず、おぎはやぎ・小木博明が「焼きそばだね」とツッコんだ。
すると、有吉が「パスタだって!子供が好きそうな味ですよね?」とすかさず古瀬をフォロー。ここで大爆笑のスタジオ。
さらにゲストの前田拳太郎は「父がイタリアンのシェフで、父がお休みの日にはパスタを作ってもらいました。教えてもらって自分でも作ります」と語ると、有吉が小木に「憧れだね」と話を振り、小木も「うちのパスタはウスターソースを入れていた。うちの親のパスタが不味くって・・・」と暴露。
大爆笑しながらも有吉が「それこそ、焼きそばじゃねえかよ」とツッコみ、さらに笑いを誘っていた。
(辻伊織 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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