「ノアの箱舟」 があったとされるトルコ東部のドグバヤズット地区で採取された岩石や土壌のサンプルが調査され、初めての調査結果が発表された。その結果、この地域では紀元前5500年から3000年の間に人間の活動があったことが判明した。
「ノアの箱舟」 と呼ばれるこの遺跡は、1959年に地図専門家イルハン・ドゥルプナール船長が、アールクル県ドグバヤズート郡のテルセカー村とウゼンギリ村の間の土地で発見したもので、国内外の観光客の注目を集めている。
遺跡には巨大な亀裂が生じており、毎年地滑りの脅威が高まっている。「アララト山とノアの箱舟調査団」 は、土砂崩れで建造物が破壊された遺跡の科学的調査のために、アグルル・イブラヒム・チェツェン大学 (AISU)とイスタンブール工科大学 (ITU)とが協力して設立された。
学術協力協定の範囲内で結成された研究チームは、昨年12月にこの地域で最初の研究を行った。地球物理学、化学、地球考古学研究を専門とする学者を含むグループは、この地域での調査中に土壌や岩石の破片からなる多くのサンプルを収集した。遺体から採取されたサンプルは、検査のためにITU研究所に送られた。
特別な許可を得て収集した約30の岩石および土壌試料をITUの研究室で調べた。約1年の作業後、採取した試料を熟成した。実験室からの最初の結果によれば、この地域から採取された試料は粘土質、海洋性物質および海産物であると決定された。
実験結果を評価して、AISU副学長のファルク・カヤ教授は次のように述べた。
「2022年にイスタンブール工科大学と行ったプロジェクトの一環として、テルチェカー村とウゼンギリ村の間に位置するノアの箱舟の残骸と考えられている地域に関する継続的な実験室研究の結果が一部明らかになりました。長期プロジェクトなので、まだ実験室の仕事は完全には終わっていません。しかし、この地域で行われた研究からの最初の発見に基づいて、紀元前5500年から3000年の間の金石時代からこの地域には人間の活動が存在していたと考えられます」
「預言者ノアの洪水の出来事は、今日から約5,000年前にさかのぼることが知られています。年代に関しては、この地域では人間の活動があったとされていることが実験結果で明らかになりました。しかし、年代測定では船がここにいたと断定することはできません。これを確立するには広範な研究が必要となります。今後は、ITU、アンドリュー大学、AISUを中心に共同研究を行うことで合意しました。将来的には、この3つの大学が協力して新たな委員会を設立し、この分野での活動を継続していきます」
カヤ教授はまた、AISUとITUの共同で開催された第7回国際アララトとノアの箱舟シンポジウムがこのテーマを扱ったことに言及した。
「このシンポジウムのもう一つの重要な側面は、コーランや聖書に言及されているメソポタミア地方として知られているクディ地方とアララト地方で共同研究を行うことを決定したことです。今後は、クディとアララト山の両方での活動を強化していきます」
The ruins believed to belong to Noah’s Ark date back to 5500-3000 years BC.https://t.co/yBcdmlTgTV pic.twitter.com/yqOOWnir2U
— Arkeonews (@ArkeoNews) October 26, 2023
（にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部）
Hany AlashkarによるPixabayからの画像
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