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UFO探査を率いる軍長官、「地球外生命体の脅威」で夜も眠れず

7月26日、アメリカ下院議会はUFO(またはUAP)に関する小委員会の公聴会を開催した。この公聴会では「アメリカ政府がUFO墜落現場から “非ヒト生物 “を発見し、その証拠を何年も隠蔽してきた」と主張する元米軍の情報局員であったデビッド・グルーシュ氏をはじめ、複数のパイロットらから興味深い証言が出てきて注目を集めることとなった。

昨年、米国防総省はUFOもといUAPについて調査・分析を行っている全領域異常解決局(All-domain Anomaly Resolution Office、AARO)を設けた。このオフィスは国家安全保障に脅威を与える可能性のある、空中、水中、宇宙空間に存在する謎の物体を『検出、特定、帰属』する活動を行っており、数十年前の事例を含む米軍関係者による800件のUFO接近遭遇を調査している。AAROのディレクターを務めるショーン・カークパトリック博士は、「宇宙人が宇宙のどこかに存在しないと考えるのは『統計的に非現実的』であり、地球外からの攻撃の脅威は現実的なもの」だと考えていると述べている。

「このような疑惑は、歴史の中で何度も何度も繰り返されています。宇宙の広大さを考えれば、宇宙人が存在しないと考えるのは統計的に非現実的だと思います」

カークパトリック氏はかつてインタビューで「仕事のどの部分で夜も眠れないのか」と聞かれた際に、「技術的な不意打ちです。それが敵国のものにせよ、地球外のものにせよ、優れた技術には驚きを隠せない」と語っていた。




カークパトリック氏が調査しているUAP(未確認航空現象)の目撃談の中には、米海軍が2019年に撮影した上空に浮かぶ三角形の発光体を捉えた映像がある。しかしカークパトリック氏によれば、報告の大半は気象観測用気球やドローン、あるいは大きな鳥のような動物であり「容易に説明可能」なものであるという。しかし、カークパトリック氏や同部署の研究者たちは、最大5%の「説明のつかないもの」の存在に注目しているという。

「私たちは、データと調査の行く末を追っています。UAPが地球外由来のものである可能性を否定はできませんが、証拠もまだありません。最も一般的な誤解は、UAPはすべて地球外生命体による構造物だというものですが、これは真実ではありません。私たちは怪しいUAPの事例のひとつひとつを取り上げ、既知の天体やカタログと照合し、正体について調査を行い全員の見解が一致していることを確認するという厳密な作業を経なければなりません。私達はUAPについてあらゆる仮説を立てています。高度な技術を有する敵国の飛翔体、気球、ドローン、鳥などの既知のもの。そして最後に地球外生命体の可能性が出てくるのです」

カークパトリック氏らを悩ませている報告の一つが、2004年にカリフォルニア沖の空母ニミッツの近くで、4人の米軍トップガンパイロットによって目撃されたミント錠剤のような形をした高速飛行物体だ。「こういった物体の正体について推測するのは本当に難しいが、目撃報告が多いほど正体を解析するのに役立つ」とカークパトリック氏は述べる。

また、もしAAROの仕事として本当にエイリアンの存在を証明することが出来たならば、『最高の成果』となるのではないでしょうか、とカークパトリック氏は冗談まじりに付け加えたそうだ。

Photo credit: NASA HQ PHOTO on Visualhunt.com

(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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