今でこそUFO関連の陰謀論や都市伝説が出てくると、謎の基地「エリア51」が出てくるが、もともとこの基地はある一人の人物が存在を公言した事から始まっている。
その人物の名はボブ(ロバート)・ラザー、彼はエリア51からそう遠くない、S-4として知られるあまり知られていない軍事基地で地球外生命体による技術を扱っていたと初めて主張した人物だ。彼は1989年に始めて、自分が「エイリアンの技術をリバース・エンジニアリングするため」に軍に雇われ、それに関するアメリカ政府のブリーフィング文書を見ただけでなく、本物の宇宙船も目の当たりにしたと述べており、現在まで続くエイリアンに関する秘密研究という都市伝説の幕を開けたと言われている。
彼の衝撃的な主張が報じられたのは1989年のCBSのKLAS-TVとのライブインタビューからだが、この暴露をし始めた当初は、目立たないように努めていたそう。
しかし、2019年にその映像を再公開した同チャンネルによれば「ラザーは自分の身元を守るために偽名を使っていた」と証言したとLadBibleは報じている。番組プレゼンターのデニース・バルデス氏は「ボブ・ラザーが最初にこの荒唐無稽な話をしてから10年で、UFOに関する多くのことが変わりました。国防総省は最近、本当にUFOを秘密裏に研究していたこと、そしてその技術を解明し、複製しようとすらしたことを認めている」と語る。
1989年のオリジナルのインタビューにて、ラザーは「自分の身元を明かさず、今以上に面倒なことに巻き込まれない限り、それを証明する方法は本当にない」と述べている。しかし、「あそこで何が起こっているのか正確に説明して欲しい」という質問に対して、ラザーは「まあ、地球外から来た空飛ぶ円盤がいくつか---実際には9つあるんだが、それらは基本的に解体されている。UFOのいくつかは 100%無傷で、完璧に作動する。他のものは分解されている」と、本来であれば機密であろう情報を思いの他ぺらぺらと喋ってしまっている。
しかし、一方で、疑わしい面もあったようだ。バルデス氏によれば「ラザーはエリア51の動向に詳しそうに見えたが、アメリカ政府がどのようにして円盤を手に入れたのか、『少しも知らない』と認めていた。普通であれば、情報が非常に区分けされていることを理解しなければならない」と言及している。
ラザーの主張には説得力があったかもしれないが、当時から彼の信憑性にはしばしば疑問が投げかけられている。エリア51のS-4エリアで本当に何が行われていたのか、その怪しげな出来事に関する彼の証言は正確ではない可能性があるのだ。しかし、エリア51が登場する都市伝説が語られ続ける限り、エリア51の謎も解明されないまま残り続けるのだろう。
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Photo credit: Harald Felgner on Visualhunt.com
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