イングランド南部ソールズベリーに存在するストーンヘンジは、誰が何のために作成したのか解らない謎の遺跡として広く知られている。
最大で50トンにもなる巨石を円形に配置し、時には組み上げて作られたこの遺跡は紀元前3000年から紀元前1000年頃に何度か作成されたと見られている。古代の天文台だったとも、祭祀場として築かれたともされているが、正確な所はわかっていない。
そんなストーンヘンジが遠くエジプトのヌビア砂漠に残っている。それがナブタ・プラヤ遺跡だ。
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Nabta Playa
この地には様々な巨石構造体が残っており、そのうちの一つがストーンヘンジに似た環状列石だ。複数の高さ3メートルもの岩で構成されており、しかし築かれたのはストーンヘンジが築かれる1000年以上も前である事が判明している。
現在のエジプトは広く砂漠地帯が広がっているが、およそ1万年前の昔には年間に500ミリ以上の雨量があって緑豊かな土地であり、遺跡のある地帯も広大なサバンナでキリンやゾウ、レイヨウやガゼルの仲間など多数の動物たちが命を育む場だったと言われている。さらに多量の雨はこの地に湖を生み、太古の人々は水の供給源を求めてこの地に住み着いたものと考えられている。
そして、気候の変化を知るために太古のカレンダーとして、ストーンサークル等様々な巨石建造物を築いたとみられている。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画 ©Gallo Productions/YouTube