様々な本が詰まった知識の保管庫とも言うべき規模の図書館は世界各国にあるが、世界一謎めいている図書館といえばバチカンの秘密文書を補完するバチカン秘密文書館だろう。
バチカン秘密文書感は公布された全法令を保管するために設置された教皇私有の文書館であり、教会が何世紀にもわたって蓄積した公文書、書簡、教皇会計書などが収められているため、その規模は全長85キロにもなる。
関連動画
What Is The Vatican Hiding In Its Archives?
このバチカン秘密文書館は世界最古の図書館の一つであるバチカン図書館からさらに分離する形で1612年に教皇パウルス5世の命の下に設立され、研究者であっても容易に触れることができなくなった。
1881年になって、教皇レオ13世により公開が許可されたのだが、それでもバチカンの厳しい基準をパスした公認の研究者だけが入ることができるとされている。
厳選されたカタログに35000巻の文書がまとめられており、索引室で調べることが可能だが、出版は禁止されており、ボールペンなどの筆記用具も持ち込み禁止となっている。
所蔵文書は最も古いもので8世紀の終わり頃、中にはガリレオガリレイの地動説に対する異端審問の記録やマリーアントワネットによる獄中からの手紙なども含まれているという。
相当な文書が所蔵されているバチカン機密文書館だが、1980年には更に31000立方メートルの容量を持つ地下書庫が増設。今も文書館に所蔵される文書は蓄積され続けているという。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©PIXABAY