【映画都市伝説】大仏が大暴れする日本映画が存在した!

画像©写真素材足成




『ゴジラ』、『ウルトラマン』をはじめとする世界に誇る日本の特撮技術。その技術の新芽は戦前から映画界に存在したといわれていて、1954年の『ゴジラ』公開以前にも数々の個性豊かな特撮映画が作られていた。

特に「伝説の一本」とされているのが、1934年(昭和9年)に公開された特撮映画『大仏廻国・中京編』(だいぶつかいこく・ちゅうきょうへん)である。

この作品のストーリーはまさに奇想天外。なんと実在する日本の大仏(愛知県の聚楽園大仏)が突如自我に目覚め開眼。諸国漫遊のため名古屋市内を自由自在に歩き周ったあとに東京を目指す……というかなり荒唐無稽なストーリーだったという。

しかし、特撮技術は当時の最高水準のものが集められたらしく、大仏はゴジラのように中に人が入り、建物などはミニチュアセットが組まれていたという。また、とある資料によると、この『大仏廻国』こそが「日本特撮映画の原点」と記されることもある。




なお『大仏廻国・中京編』は大手の映画会社が製作した作品ではなく、監督を務めた枝正義郎氏が会社から独立して製作した自主映画作品である。

そのため焼かれたプリント数が少なく、戦争の影響もあり現在ではすべてのフィルムが行方不明。残された資料は当時の新聞記事やチラシなどごく一部であり、その内容に関しては大きな謎に包まれている。

もっとも、『大仏廻国』は当時はそこそこヒットした映画らしく、小説家の筒井康隆は幼少期に「この映画を見た」と証言している。




なお、この『大仏廻国』は近年ではリメイク企画が存在、監督をつとめた枝正義郎の孫である佛原和義氏の承認のもと、舞台を現代に置き換えた新作映画としての復活が予定されている。

公開は2018年12月とのことで、SFファンの期待が高まっている。

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(パンダ・レッサーパン・ダグラフ ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)




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