日本中に衝撃を与えたオウム真理教の教祖・麻原彰晃の死刑執行のニュース。そんな中、様々な陰謀論や都市伝説が流れている。
「地下鉄サリン事件をあの漫画が予言していた」「麻原彰晃神格化!死刑になったから西日本で大雨」「阪神大震災を予言していた? オウム真理教の予言」「麻原の遺体を引き取るのは三女アーチャリー?」「信者が続々と集結、VXガスで、報復テロか?!」などが代表的なものである。
中でもひときわ目を引く「とんでもない陰謀論」がある。
それは「麻原彰晃の死刑執行は安倍内閣の陰謀だ」というものである。またこのパターンの陰謀論かとウンザリしてしまう。この陰謀論を信じる者の話によると、「モリカケ問題から国民の目をそらすためにやった」「安倍政権を長続きさせるために麻原彰晃を死刑にした」など、頭の痛くなるような理由が並んでいる。
前々からアトラスでは批判をしているが、何か事件があると「安倍内閣の陰謀」「〇〇から目をそらさせるための陰謀」という切り口は何の説得力もない。常に誰かに責任転嫁してきた、弱い人間の発想である。先日も「大阪で起きた地震は安倍内閣の陰謀」と言う頭の悪い陰謀論を唱えている人間がいたが、いい加減にその発想をやめていただきたい。
これまたTwitterでは参議院議員の山本太郎氏が安倍内閣の陰謀を匂わす発言をしている。
「真相究明せぬまま執行ですか。政治に目を向かせない、7月いっぱいまで目をそらす、安倍政権おあつらえ向きのスピン。これで7月乗り切って、8月訪朝で調整してるなら、選挙あるかもな。」 (原文ママ)
確かに真相がすべて明らかになったとは思えない。しかし、このような証拠のない陰謀論を拡散するのはいかがなものであろうか。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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