世界の七不思議のひとつとして考えられているイギリスのストーンヘンジ。
建造されたのは新石器時代、はるか遠くの地で産出された巨石を組み合わせて作成したもので、ドルイド等が祭祀に用いた、古代の天文台だ等と様々な説が現代でも囁かれている。
だが、何より注目すべきは巨石を配置し組み上げた技術ではないだろうか。先日発表された論文では、ストーンヘンジの建造者たちはピタゴラスが生まれる2000年前からピタゴラスの定理を知っており、建造に活用していたと思われるとされている。
何千年も前から使われてきたピタゴラスの定理は、直角三角形の斜辺からなる四角形は他の二辺の四角形の合計に等しいというものである。
この論文によると、ストーンヘンジの4本のサールストーンは斜めに半分に分割されて配置されているのだが、この配置が5:12:13で正確なピタゴラスの定理の三角形と一致し、またこれらの頂点を伸ばした先に春分点と完全に一致する箇所が存在している。
今回論文を寄稿したJohn Matinea氏は「ストーンヘンジではピタゴラスの幾何学的形状の単純版である三角形と四角形を組み合わせたものが使われており、角の頂点に太陽や月の軌跡が来るように配置されている」と語っている。
(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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