5月31日に放送された日本テレビ系列の番組、『秘密のケンミンSHOW』がプチ炎上中だ。
この日の『ケンミンSHOW』では「県民の熱愛グルメ」のひとつとして、富山県富山市発祥のご当地ラーメン「富山ブラック」が特集された。富山ブラックとは通常の中華そばよりも、醤油味を濃くし、黒胡椒で味を調えたラーメンのこと。「ブラック」はその見た目が真っ黒なスープに由来している。
番組ではこの富山ブラックに対する認識を調査。街頭インタビューでは老若男女の富山県民が「富山のラーメンといえばブラック」「味が濃くないと物足りない」との証言を放送したほか、特集されたラーメン屋では富山ブラック以外のラーメンを取り扱わないでお客全員が富山ブラックをいかにも美味しそうに食する姿が放送された。
しかし、この場面に対して当の富山県民たちはツッコミを飛ばす人が相当数いたというのだ。なぜならば、富山県民のほとんどは富山ブラックを食べる機会がなく、提供しているお店も観光地以外はほぼ見かける機会がないという。そのため、一部の富山県民からは今回の「富山ブラック特集」に関して疑問の声が多数あがったという。
なお、富山ブラックの名前が全国的に広まったのは2007年前後とされており、それまでは当の富山県民さえもほとんど名前も知らないラーメンだったという。富山ブラックが流行した理由は真っ黒なビジュアルおよび、濃い目の味付けが非常に珍しかったためで、富山県民全員が富山ブラックを愛しているわけではなく、むしろ県外からやって来る観光客のほうが消費量ははるかに多いという。
「富山県民は富山ブラックをあまり食べない」
まるで都市伝説のような逸話だが、今回の件については『ケンミンSHOW』のスタッフも少し過剰気味の演出だったのかもしれない。
(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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