ホダッグはアメリカのウイスコンシン州で19世紀から20世紀の初頭にかけて目撃されたという生物である。この生物は、古くから林業などに従事する人々の間で存在が噂されていたが、1893年に地元の新聞で紹介されたことで広く知られるようになった。
カエルのような頭と象のような目、背中には恐竜のようなトゲ状の突起物があり、非常に長い尾をもっている。ホダッグは沼地に潜んでおり、人間を含む動物を見つけると襲いかかり捕食するのだという。
そのため、当地では恐れられた存在であったが、ホダッグを撃退する有効な方法もある。
ホダッグは普通の動物のように横になって寝ると、背中のトゲが地面に刺さってしまうため、木に背中のトゲを刺して体を固定させて寝る。そこで、寝ているホダッグに忍び寄り、木を切り倒せば、木で押しつぶされる格好になって、容易に捕獲できるという。
1896年にユージン・シェパードという男がホダッグを捕獲したとして、新聞を賑わすことになるが、この時は長い棒の先にクロロホロムをしみ込ませた布をつけ、それをかがせて捕まえたのだという。
画像はその時の写真であるが、これが新聞などに掲載されたことで大騒動となった。
ホダッグを一目見ようと数千人の人々が押し掛ける騒ぎになったのだ。ついには、スミソニアン博物館所属の生物学者や科学者なども、シェパードの家を訪れ調査する意向があるとの見解を発表する事態となった。
これに慌てふためいたのはシェパードであった。
写真の中でホダッグを取り囲む人々のポーズがあまり不自然なことからもわかる通り、全てねつ造だったのである。シェパードはデマだったことを告白するハメになったという。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©Wikipedia「Hodag」より