明石家さんまを売れっ子にした「熊のきぐるみ」伝説…
すでに忘れている人がほとんどであると思うが、お笑い芸人の明石家さんまの本職は「落語家」である。
1974年に上片落語家の笑福亭松之助に入門して落語界入り。当時は「笑福亭さんま」を名乗っていた。さんまの名前は、さんまの実家が魚の加工業を経営していたからことからつけられた名前である(後輩には自転車屋が実家の明石家サドル、下着店の明石家パンツなどがいたという)。
デビュー当時は名門・笑福亭の古典落語を演じる本格派として全国を飛び回っていたが、落語自体はお世辞にもあまり達者ではなくすぐに方向転換。野球選手やアイドルの声帯模写を中心にモノマネ芸人として活動したことから徐々に人気を集めはじめたという。
ここまでなら「普通のモノマネ芸人」として終わるはずだったが、芸能界一の幸運男と呼ばれる明石家さんまは、とある番組に出演しラッキーを掴んだとされる。
ブレイク間近のさんまは人気番組『てなもんや三度笠』のスペシャル番組に熊のかぶり物をしてゲスト出演したことがある。この出演は、ゲストとして呼ばれていた横山やすしの推薦だったとされている。
実は、この熊のきぐるみは、無名時代の相方・西川きよしが番組中にかぶっていたもので、横山やすしは番組中「代々、この着ぐるみを着た人は必ず売れっ子になる」と発言している。
もちろんこれは横山やすし流のジョークの可能性が高いが、西川きよし・明石家さんまと売れっ子を多数輩出した熊のきぐるみは「幸運の熊のきぐるみ」として関西の某所に保管されているという・・・。
文:空桶右太衛門