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500年前の暗号、解読に成功! フェルディナンド2世の手紙





昔から、軍事機密等の重要な情報は誰にも知られないよう、また万が一漏れたとしても第三者には解らないように暗号を用いる事があった。

現在スペインのトレド陸軍博物館に2015年から展示されている、スペインのフェルディナンド2世から軍司令官ゴンザロ・フェルナンデス・デ・コルドバに送られた手紙もその一つだった。

16世紀の初め、スペインとフランスは地中海を舞台に覇権を競っており、この手紙は1499年から1504年までの間、ナポリ王国を中心に行われていた戦争のさなかに送られたもの。しかしその文章は図形等も含む複雑な暗号で書かれており、どのような内容になっているのか永らく不明であった。




しかし、スペイン国家情報センター(CNI)が半年かけて手紙の幾つか解読することに成功した。

手紙の中には軍の配備と指揮、さらには外交交渉を開始する前に王と相談しなかったために司令官に懲罰を与えるというメッセージも含まれていることが判明した。

この手紙の文章は88の異なる記号と237の結合された単語を使用して構築されており、三角形や数字のような2つと6つの表意文字が含まれていた。文章は単語やフレーズを空白等で区切ることなく書かれており、第三者にはどこで切って読めば良いのか解らない仕組みになっていた事もこの暗号を複雑にさせるのに一役買っていたようだ。

手紙はまだ全てが解読された訳ではないため、更に分析が進めば当時の歴史や文化に迫ることが出来るのではないかと見られている。

(田中尚 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Wikipedia El Gran Capitán observa el cadáver del Duque de Nemours tras la batalla de Ceriñola. Obra de Federico Madrazo