シンクロニシティ

ブラジル珍事件簿、自分の葬式に出た男、いったい自分は誰なんだ?!

有名な人物が存命中にもかかわらず、死亡ニュースが流れたり、死亡説が流布される珍事が稀にある。なんとブラジルでは、自分の葬式に出席した人物がいるのだ。

2012年10月、ブラジル・バイア(Bahia)州アラゴイニャス(Alagoinhas)に住むジルベルト・アラウージョ(Gilberto Araujo)さんは、街角で偶然、友人とばったり出会った。

ジルベルトさんの顔を見るなり、友人はひどく驚いた顔でこう言った。

「うわっ、おっ、おまえ死んだはずでは?!」

「なんだい、なんの話だ?」

「だって、今日はおまえの葬式の日だよ」

友人の話によると、ジルベルトさんは死んだことになっており、ちょうど今日自分の葬式が行われているという。

「そんな馬鹿な!?」

理解に苦しんだジルベルトさんは、葬儀場を訪ねてみた。

「本当に俺の葬式だ…」

葬儀場には自分の遺影が飾られ、多くの参列者が涙を流していた。

「俺はここにいる。生きているぞ」

突然のジルベルトさんの登場に会場はパニックになった。

「あれを見て。死んだジルベルトがいるわ」

「おいおい、幽霊じゃないのか?」

「わっ、死んだ人間がよみがえった!!!!」

怖がる者や泣き叫ぶ者、中には失神する者も出る大騒動。

「じゃあ、遺体は誰なんだ」

おそるおそるジルベルトさんが柩の中を見ると、自分とまったく同じ顔をした人間で眠っている。

「こっ、こいつはいったい誰なんだ」

結論としては、そっくりな顔をした他人の遺体がジルベルトさんに間違われたということであったが…。

このそっくりな遺体の身元は今もわからないままであるという。

山口敏太郎事務所