1月29日放送の『笑点』(日本テレビ系列)にて一時、視聴者が騒然となるような問題発言があったと話題になっている。
この日の「大喜利」の3問目は、メンバーが江戸時代の将軍に扮し、家来に「○○を禁止する!」と御布令を出すというもので、メンバー全員が将軍姿のコスプレで各自頓智の効いた答えで大暴れした。
そこに、「事件」は林家木久扇の回答で起こった。
木久扇は「タバコを吸うのを禁止する!タバコ臭くなってヤ~ニ~ィ」などという、いつもの木久扇らしいギャグを放った。しかし、客席の空気がイマイチと感じたのか、木久扇は客席に向かい「わかる?ヤ~ニ~ィって、タバコのヤニとや~ねぇ~とかけてんだよ」とブツクサと独り言にも似た申し開きを語りはじめた。
他のメンバーが「ちょっと何言ってんの!」ツッこみを入れると、木久扇は「お客もボーッとしてちゃダメないんだよ!」と怒りはじめた。どうやら木久扇は、回答のクオリティが低くても『お約束』としてお客に笑ってもらいたい考えのようなのだ。
更にこの後、三遊亭小遊三が木久扇の発言をフォローするように、ニタニタと笑いながら「彼らはお客じゃないですよ!金払ってないんだから!」と追い打ちをかけると客席は爆笑となったのだが、ネットではこの小遊三の発言に対して驚きの声があがっていた。
「え!笑点のお客さんって金払ってないの?」「テレビでそんな発言していいの?」
実は『笑点』の観覧客は、番組まで「観覧希望」のハガキを送って当選した参加者たちで、入場料は無料なのだ。ハガキと運さえあれば誰でも無料で観覧することが可能なのである。
そのため、笑点メンバーにはテレビ出演料以外の金銭は支払われない。つまり、通常お客さんからの入場料金で生計を立てる落語家の考えとしては、無料で見ている『笑点』の観覧客は「お客じゃない」ということになるようである。
なお、この考えは司会の春風亭昇太も同様のようで、小遊三の「お客じゃない」発言に対して座布団を一枚進呈していた。
もしかしたら、笑点メンバーも口にこそ出さないが、内心では「観覧客からも木戸銭を徴収したい!」というのが本心なのかもしれない。
いつもはニコニコ笑顔の『笑点』だが、意外とシビアで毒舌の一面を見せた瞬間であった。
(文:パンダ・レッサーパン・ダグラフ ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)