業界のウワサ

「金田一少年の事件簿」おとな編スタート、ところで一のじっちゃんって誰?





往年の人気漫画「金田一少年の事件簿」の大人版がスタートした。賛否両論分かれるところだが、大人になった金田一少年を新連載「金田一37歳の事件簿」にて温かい目で見守ろう。1月23日発売の漫画誌「イブニング」4号から連載がスタートしているが、早くも単行本が待ち遠しいと言う意見もネットでは散見できる。

この「金田一少年の事件簿」は主人公の金田一少年が数々の殺人事件のトリックを解き明かすミステリー漫画だが、作品の中で金田一少年が「じっちゃんの名にかけて」と言うセリフを度々口にする。殺人事件が起こるミステリー作品において、金田一と言う名前を名乗り、じっちゃんと言うならば、誰しも「金田一耕助」を連想してしまう。

この設定は、前作の連載当時から横溝正史ファンを巻き込んで、大騒ぎになった出来事だ。横溝作品の中においては、金田一は結婚していない。獄門島において早苗さんといい雰囲気になったが、結婚することはなかった。あくまで横溝ワールドでは、金田一耕助は一生涯独身であった。




もちろん創作物における創作された人物はパブリシティーという保護されるべき問題は無い。しかし、道義的責任はあると言える。横溝氏が知らぬところで金田一耕助の孫を設定しても良いものだろうか。

ちなみに横溝氏の夫人がこんなことを言っていた。

「うちの耕助には、子供はおりません」

この一言に尽きる。偉大な作品の主人公に対して勝手に設定を加えてもいいとは思わない。

ちなみに金田一耕助役でお馴染みの石坂浩二関連の記事がアトラスには掲載されている。「猪木アリ戦のポスターを描いて石坂浩二はモハメッドアリにからまれた」「やすらぎの郷の続編が決定した」などである。

(すぐれいち恭介 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像『金田一少年の事件簿R(14) (講談社コミックス)