米国東部標準時間の14日午後1時(日本時間15日午前3時)、NASAの緊急会見が行われた。
内容を要約すると、ケプラー望遠鏡が収集した膨大な観測データをGoogleの人口知能を使って精査してみたら、地球と酷似した恒星系ケプラー90(地球から2500光年の距離)に8つ目の惑星が見つかり、1つの恒星系の惑星数では観測史上最多を記録した、というもの。
この星系はケプラー90と呼ばれており、新たに発見された惑星はケプラー90iと名付けられた。
1つの恒星系の惑星数では観測史上最多である事、人工知能が発見した事以外はとくに目新しい内容ではなく、残念ながらどの惑星も生命が存在する確率は無いだろうとの事。
太陽系と酷似しているのに、実に残念である。
地球と酷似した星
既に地球型惑星は続々見つかっており、エウロパのような衛星も含め「地球外生命体がいる可能性がある星」は4000以上見つかっている。
最も近い恒星系および地球型惑星は4.25光年の距離でプロキシマ・ケンタウリと呼ばれる星系が存在し注目を集めている。
NASAが今年2月23日に発表した約40光年彼方にある「トラピスト1系」は惑星を7つ持ち、生命の存在が充分あり得るというもので、こちらはなかなか衝撃的であった…
…今回、これらを上回るようなインパクトのある発表を期待したのだが人工知能の学習機能に期待したい、といったところだろうか…
NASAの資金集め?
当然、こういった会見には研究資金を集める目的もあるのだが、近年のNASAの「緊急会見」の内容も実に残念なものが多くその側面に世間の目が向けられてしまっている。
2010年の緊急会見では「地球外生命に関する重大な発表」と大仰な告知を出し「ついに地球外生命体が見つかったのか!?」「ETディスクロージャーか!?」と騒がれ筆者も夜更かしして会見を見守った。
しかし実際は「ヒ素を(リンの代わりに)DNAに取り込む細菌の発表」という内容で、生物学者や細菌学者およびその専門的な内容を汲み取れる者以外肩透かしで残念という空気が漂ってしまった。
しかしこれが本当であれば物凄い発見で、地球外生命体の存在確率もぐんと上がるのだがそのヒ素細菌に関する発表も多くの疑問視と否定・反論が投げかけられNASAはそれに対し十分な説明・反論が出来ず、その頃から「研究が充分でないまま資金集めの為に無理矢理会見をしたのでは」と噂されるようになってしまった。
そして「火星の生命に関する重大発表」も何度も行われたが、それらの内容も大仰な告知と比べてしまうと、やはり少々残念なものであった…
近年発表している、燃料不要かつワープ航法が可能という「EMドライブ」は誇大広告でない事を祈るばかりである。
(由乃夢朗 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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