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【本当は怖い!?】守護聖人サンタクロースに纏わるバックストーリー

2017年10月にトルコの教会でサンタクロースの墓が発見されたという話題は、弊社アトラスでのニュースにも取り上げられ、話題になったことは記憶に新しい。

このサンタクロースとは、トルコの司教で「子供の守護聖人」と言われる聖ニコラウスのことであると言われている。ヨーロッパでは12月24日のクリスマスイブに子供たちにプレゼントを渡すのではなく、この聖ニコラウスの命日である12月6日を「聖ニコラウスの日」として子供にプレゼントを贈る習慣がある。

なぜ聖ニコラウスが「子供の守護聖人」と呼ばれるのかというと、このような恐ろしい伝承に由来する。




ある飢饉の年。貧しさから落穂拾いをしていて道に迷い、森に入りこんでしまった三人の子供たちが、森の中の肉屋に一夜の宿を求めた。肉屋の夫婦は子供たちを暖かく迎え入れたが、それは子供たちを油断させる罠で、夜中、夫婦は疲れて寝入った子供たちを斧で叩き殺してバラバラに解体し、樽の中に放り込んで塩漬けにしてしまった。塩漬け肉として売る為だ。

それから七年の月日が経った。森の中で美味しい塩漬け肉を売ることで繁盛している肉屋があった。そこに巡行中の聖ニコラウスが通りかかり、肉屋に食べ物を乞うと、肉屋の夫婦は聖人の訪問を大いに喜んで歓迎し、ハムや高級な子牛の肉料理を提供して、もてなした。

が、テーブルに出された料理を見た聖ニコラウスは「これじゃない、七年前のあの肉を出してくれ」と店の奥の樽を指差したので夫婦は恐れおののいて己の罪を詫び、神に許しを乞うた。そして聖ニコラウスが店の奥の樽に指を三本当てて叩くと、七年前のあの三人の子供達(一説によると七人)が長い眠りから覚めたかのようにあくびをしながら樽の中から出てきて、無事に両親のもとに送り帰されたという。

殺人とカニバリズムというクリスマスには似つかわしくないような猟奇的な物語だが、聖ニコラウスの奇跡を讃える物語として、今でも聖ニコラウス祭の劇の演目として上演されることが多いエピソードである。

このような超人的な話だけではなく、聖ニコラウスは身寄りのない子供達や虐待を受けている子供達を助ける活動にも非常に力を入れていたそうである。




また、今でもドイツや東欧諸国の各地では12月上旬に、聖ニコラウスに因んだ「クランプス祭」というパレードが行われている。特に聖ニコラウス祭のイブである12月5日の夜などには盛大に行われるこのお祭りでは、聖ニコラウスからお菓子などのプレゼントが配られるのだが、クリスマスのサンタクロースのように、笑顔で全員に配られる訳ではない。

パレードの聖ニコラウスは、クランプスと呼ばれる醜悪で奇怪な姿の悪魔軍団を引き連れて登場するのだ。クランプス達は鞭や棒、鎖などを振るって大暴れしながら沿道の若い娘や子供たちを脅し、「この一年、良い子だったか、悪いことはしていないか、来年は良い子になるのか」などを問う。その雰囲気はまるで日本の「なまはげ」の様である。

恐ろしいクランプス達に子供たちは恐怖し、泣き叫びながら、勉強やお手伝いをさぼったことなど己の罪を懺悔し、来年は良い子になることを誓う。すると笑顔の聖ニコラウスからお菓子が貰えるのだ。良い子になると誓わない悪い子は、クランプスが持つ袋に入れられて、連れ去られると言われている。

サンタクロースのモデルとなった聖ニコラウスは「子供の守護聖人」ではあるが、甘やかしたり見守るだけではなく、ちゃんと躾もしてくれるのである。

(あーりん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Saint Catherine’s Monastery, Sinai (Egypt) / K. Weitzmann: “Die Ikone”