竜やドラゴンなど、世界各地には蛇の姿をした怪物の伝説が存在している。
タイやインド、ミャンマーなどの地域では「ナーガ」という大蛇の姿をした幻獣の伝説が根付いている。時には人に害をなす存在として恐れられ、また時には恵みをもたらす存在として尊ばれる存在であり、実在していると信じる人も少なくない。そう人々が信じる根拠のひとつがメコン川で確認される「ナーガの火球」だ。
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毎年10月の半ばから後半にかけて、メコン川の中心部から卵大の大きさの火の玉が水中から飛び出し空へと上っていく。これがナーガの吐く炎の吐息のようだということで、この名で呼ばれているのだそうだ。
また、「ナーガの火球」が出現する期間はタイの仏教徒が集団で修行を行う期間が終わる日の満月の時期によく起こるとされている。ナーガにはお釈迦様が修行をしていて雨に降られた時、その大きな体を使って雨避けになったという伝説が存在しており、仏教徒の守護者とも言われている。
この現象は修行を終えた仏教徒らをナーガが祝福しているために起きる現象と考えられているのだ。
勿論、自然現象ではないかとする見方も存在しており、川底のメタンガスが噴出して発火することで起きると考えられているのだが、この現象が起きる期間は一年でも短い期間と限られており、また100年以上に渡って確認されているため、未だに不思議な現象だと考えられているのだ。
(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 動画 ©Beyond Science YouTube