30日、神奈川県座間市のアパートから複数人の遺体が発見され、警察は死体遺棄容疑で部屋の住人である白石隆浩容疑者を逮捕した。発見された遺体は女性8人男性1人の合計9人。室内にあった複数のクーラーボックスやコンテナボックスからは被害者の首、人骨約240本が入っていたとされている。
白石容疑者がこのアパートの部屋に入居したのは8月22日、2ヶ月足らずで9人と恐るべきハイペースで犯行を重ねていた事が解る。
事件が発覚したきっかけは10月末に東京八王子の女性が行方不明になったと親族からの通報があった事による。Twitterや自殺志願者の集うサイトで「死にたい」と書き込んでいた女性は「死ぬ決心がついた」と白石容疑者に連絡、容疑者と一緒にいた所を駅や町中の防犯カメラで捉えられていた。
警察は容疑者の部屋にて玄関に置かれたクーラーボックスから切断された男女2人の頭部、室内に置かれたクーラーボックスやコンテナボックスから7人分の頭部、約240本の人骨を発見している。一部の遺体が入っていたボックスには猫用のトイレの砂がかけられており、死体からの臭い取り等の処理を兼ねてのものだったという。なお、行方不明になっていた八王子の女性も殺害したと供述している。
白石容疑者がこのアパートに入居したのは8月22日、管理人曰く「とにかく入居を急いでいるようだった」点が気になったという。異変は入居後しばらくして起き、異臭が容疑者の部屋から漂うようになったり、夜になるとごみ出しを行っている様子が目撃されていた。しかし、それ以外は極普通の大人しそうな男性に見えたと近所の人たちは証言している。
また白石容疑者は警察の取り調べに淡々と答えており、殺害理由に関しては金銭目的だったと証言している。自殺志願者の集う自殺サイトに出入りし、死にたいと言う人に「いっしょに死にましょう」と声をかけたり、「一人で死ぬのは怖い」と書き込んで被害者を誘っていたと思われている。金銭目的だったとのことだが、被害者の所持金を取る形なので得られる金は少ないこともあった。しかし、一部の被害者からは50万円取ることに成功したり、また一部の女性は乱暴目的で殺害したと供述している。
死体は風呂場で解体、肉や内臓はゴミに出していたという。容疑者は「はじめの解体には3日かかったが、2人めからは1日でできるようになった」と証言。首は捨てるとばれるのではないかと思って部屋に隠していたとのこと。
おそらく死体が入っていたのではないかと見られるクーラーボックスは近隣住民にも目撃されており、大きなクーラーボックスが廊下に置いてあったのを見た人物や、3人で重そうなクーラーボックスを運んでいた様子も目撃されている。これら一部の証言から、協力者や共犯が存在した可能性もあるとして警察は捜査を進めていく方針だ。
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(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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