先日、アトラスでは列車事故の際に目撃された謎の「黒い男」について紹介した。
だが、このようなケースは少なくなく、別の事故でも不気味な話が語られている。2005年12月に起こった山形列車事故において、乗っていたはずの親子連れがいなくなるという不思議な現象が発生しているのだ。
山形県庄内町を走るJR羽越線での「いなほ14号」脱線事故においては、5名の痛ましい犠牲者が出てしまったが、同乗者たちは口々に事故が起きた車両に母親と子供のふたり連れがいたと証言している。
子供が歌を歌っていたという状況や、目撃者たちが語る年恰好が一致することから、目撃証言の信憑性は高まっているが、現場からは遺体や、所持品など親子がいた形跡は発見されていない。
つまり、忽然と姿が消えたのである。
この報道を受け、2005年12月29日午前8時44分ごろに、謎の女性と思われる人物が、「謎の親子連れとは、自分のことではないのか」と警察に名乗り出た。
秋田県由利本荘市・羽後本荘駅前交番に、事故列車に乗っていたという女性が訪問し、興味深い証言をしている。
この41歳の女性は、6歳の娘を連れて事故が起きた電車の先頭車両に乗り合わせており、娘はテレビの子供番組の歌をうたっていたと証言した。
女性は白いコート、娘はベージュのコートを着ており、服装も噂の親子連れと一致するという。なおこの女性と娘は、事故現場より手前の羽後本荘駅で降りたという。
しかし、その駅を通過した後も親子連れがいて事故に巻き込まれていたという証言があるのだ。つまり、謎の親子連れの正体は彼女達ではなかったのである。
では事故車両に乗っていたはずの親子はどこに行ってしまったのだろうか。こちらもその不可解な謎は残されたままである。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)