90年代の学校の怪談ブームの時に流行った都市伝説のひとつが「メリーさんの落し物」だ。
メリーさんと言う女の子が、雨の日に交通事故に遭って亡くなってしまう。彼女の小指はその事故で切れてしまったらしく、事故現場を探しても見つからなかった。それからというもの、雨の日になると「私の小指はどこ…」と、亡くした小指を探す少女の霊が出るようになった……。
この話を聞いた人の夢に、3日以内にメリーさんが現れて小指を探してくれるように頼む。約束通りに夢の世界に入って小指を探せば無事に目が覚めて夢の世界から戻ってこられるのだが、少しでも間違うと永遠に夢の中をさ迷い続けることになると言う。
だが、この約束はかなり難易度が高く、容易には覚えられない。
まず出てくる青い扉は「右手」で押し開け「左手」で閉める。側にある提灯を左手」で取って灯りをつける。道を進むと赤い扉に出るが、「左手」で開け「右手」で閉める。メリーさんの小指は古いお墓の後ろに落ちているのだが「右手」で拾って「左のポケット」に入れなければならない……他にも声をかけられても答えてはいけないなどの誓約があり、全てを記憶して備えておくのは相当難しいといえる。
この都市伝説は当時の小学生が覚えるのにはかなり大変な内容だったため、当時の子供たちは必死で制約を覚えようとしたものだった。
だが、この都市伝説にもある救済措置がある。以下の呪文の謎を解けば、メリーさんの夢を見ずにすむのだという。
「ソウシナハノコ」
(加藤文徳 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)