高齢者の福祉や介護の問題はいつの時代でもついて回るもの。専用の施設を終の住処として穏やかに暮らしたいと願う人も少なくない。
そんな高齢者福祉施設を隠れ蓑に、恐ろしい犯行を繰り返していた女性が存在していた。
アメリカ・カリフォルニア州レッドランズ生まれのドロシア・プエンテは看護施設を経営する地元の篤志家として知られた存在であった。
彼女は民間の施設が普通受け入れたがらないホームレスや移民といった身寄りのない高齢者を進んで受け入れていたため、多くの人に親しまれ尊敬されていた。
だが、彼女の施設は入居者の入れ替わりが激しく、中にはいつの間にか施設を出て行方不明になってしまっていた高齢者も多かった。
これを不審に思った地元の民生委員は密かに警察に通報。警察が捜査を行ったところ、彼女が経営する施設の敷地から7人もの遺体が発見され、彼らはいずれも行方不明になっていた高齢者であることが判明したのである。
捜査の結果、ドロシアは身寄りがなく家族が様子を見に来ることのない高齢者をターゲットに、自身の施設に入居させて密かに殺害。彼らが生きているように見せかけて年金を受け取り着服していたのである。
ドロシアは昔から虚言癖があり、経歴等で嘘をついて人の信頼を集めたり、他方で同情をかって金を騙し取るのを繰り返し、傍目には裕福に見えるように取り繕っていたのである。
それまでにも詐欺行為をしていた彼女だったが、やがて身寄りのない高齢者に目をつけ、自らのセレブな生活を維持するために彼らの財産や年金を着服する事を選んだのである。
なお、9人から15人を殺害したといわれている彼女は裁判の結果、終身刑に処されている。
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(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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