昔からよく目撃され、現代でも目撃例のある妖怪がこの大首だ。
姿形はそのものずばり「宙に浮かぶ大きな首」で、江戸時代などでは髪を振り乱した既婚女性(お歯黒をしている事が多いため)の首が、現代では老若男女を問わず人間の首が時に窓一杯に広がるほどの大きさになって飛んでくるものとなっている。
もっとも、現代では妖怪と言うよりも幽霊と解釈される事が多い。
目撃例も全国各地に広がっており、山口県では城跡のある山で約三メートルはあろうかという女の生首に会い、にこにこと笑いかけられたという話が残っている。目撃の歴史も古く、遡っては平安時代にも「面女」という名前で呼ばれた事がある。
現代の目撃事例としては、とあるいわくつきのマンションに現れたと言う話がある。問題の部屋に一番初めに入った女性はダイエットに失敗して肥満体になってしまい、ワイヤーで首つり自殺を行った。しかし自分の体の重みで胴体と首が千切れ、ワイヤーに長い髪が絡まって首だけが天井からぶら下がっている状態になった。
それからというもの、この部屋には巨大な女の生首が現れるようになった、という話である。
(山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)