イギリスのロンドン東部、テムズ川の入り江にあるキャンベイ島で発見されたUMAである。1953年と1954年の二度、海岸に打ち上げられて死んでいるところを発見された。
飛び出た目がある頭部はピンク色の胴体と一体になっており、前足はなく、後ろ足のようなものだけが付いた奇妙な姿をしている。そして「えら」があることから、水中に生息する生物だと考えられた。
この生物は1953年8月、テムズ川で洪水があった直後に、海岸で遊んでいた若者たちに発見された。
体長は76cmほど、すでに腐敗していたようで、醜悪な姿をした怪物のように見えたという。後ろ足には5本の指のようなものがあり、直立歩行するのではないかと考えられた。
実際に目撃した人物の証言では、皮膚は人間の肌に似ていて、周囲には「人魚だ」と言っていた人々もいたという。この死体は動物学者によって危険性がないことが確認されたあと、焼却処分された。
1954年11月のものは、海岸を散歩していた牧師によって発見された。死後それほど時間が経っていなかったようで、きれいな姿で見つかっている。
体長120cm、体重11.3kgあり、前回のものと比べかなり大きかった。
専門家は、アンコウの中にはカエルアンコウのように足のようなヒレを持つものがいるので、同種のものではないかと考えているようだ。
なお、このキャンベイ島の怪物を捉えたものとする白黒の写真が存在しており、ネットなどで確認できる。その写真で見る限りは普通のアンコウのようにしか見えないのだが、この写真はそもそも怪物騒動が報じられた時にイメージ画像として用いられたものであって、実際の怪物はもっと違う姿をしていたとする説もある。
事実、目撃証言から推定される姿から考えると、アンコウを見間違えただけとは考えにくいとも言われており、いまだその正体は明らかになっていない。
(監修:山口敏太郎/加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)