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あの暗殺計画は事前に報道されていた!?「リンカーン大統領暗殺事件」の謎

第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンは1865年4月にフォード劇場でジョン・ウィルクス・ブースに銃撃され暗殺された。

リンカーン大統領暗殺事件には様々な謎が存在しているが、中でも一番大きな謎は『大統領が暗殺されるより前に暗殺を報じるニュースが発信されていた』という点だ。




大統領襲撃・暗殺の事実はすぐに全米を駆け巡ったのだが、一部の地域では実際に事件が起きる前に暗殺されたという報道が流れていたのだ。

例えばミネソタ州では事件の起きる14時間前に大統領が殺されたらしいという噂があった。ニューハンプシャー州では事件当日の朝にはそのような噂が既に流れていたし、ニューヨーク州では事件当日の朝刊に大統領の暗殺を報じる記事が発表されていたという。

また、大統領本人も事件が起きる前、側近のひとりに「暗殺の噂を聞いていないか」と奇妙なことを確認している。

この暗殺事件は観劇の最中に行われたのだが、大統領は観劇にあたって事前に閣僚や官僚、軍人らを誘っているが、なぜか全員に断られてしまっている。そして、故意に劇場の警備も軽くされていたという。




さらに後年、リンカーン大統領の息子は大統領からの手紙を何通か焼却しており、暗殺に関与した人物に関する内容があったと証言しているという。

大統領自身の耳に入るまで噂が出回り、事前に新聞報道までされたということは、リンカーン大統領暗殺事件は相当な数の人間が関わっていた国家犯罪だったと言えるのかもしれない。

(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)