昨年公開され、好評を博した映画「オデッセイ」。火星に取り残された宇宙飛行士が何もない所から迎えが来るまで奮闘するというものである。この時、主人公の助けとなり貴重な食糧となったのがジャガイモであった。
さて、オデッセイは原作小説の「火星の人」から科学考証を重ねた上で作成された娯楽作品だが、実際に火星に地球上の植物を持っていっても成長するのだろうか。
人々の生活改善のために活動を行う研究者のチーム「国際ジャガイモセンター」は、13日に火星で高エネルギー野菜を栽培できると発表した。
この実験は今年の2月中旬にNASAと協力して開始されたもので、プラント内部に火星の環境である高いCO2レベル、低気圧と太陽放射線を再現。この実験の模様はカメラで撮影され、オンライン上に公開された。
かなり厳しい環境下に制御されたものであったが、約半月でジャガイモは芽を出し、確かに根付くことができたのである。
今後、そう遠くない未来に人々は他の惑星や天体へ有人探査を行うことになるだろうと考えられている。中でも火星は太陽系では比較的環境が穏やかであるため、有人探査が行いやすいという。
こうやって火星でも食糧を得られる可能性があると判明したということは、いよいよ我々人類が地球以外の天体に足を伸ばせる日が近づいてきたと言えるのかもしれない。
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)