東日本大震災の発生から早くも6年が経つ。雑誌のインタビューやイベントでも時々「3-11東日本大震災発生とき、山口敏太郎さんは何をしていましたか?」と聞かれることがある。
実はその瞬間、筆者はやしきたかじんの真横にいたのだ。
地震が発生した時、讀賣テレビでは『たかじんのそこまで言って委員会』の収録の真っ最中であった。
その日のゲストは筆者・山口敏太郎で、セットの後ろにある椅子に座り出番を待っていた。
既に何回がゲスト出演していた筆者はゆったりした気分でくつろいでいた。ゲストが座るパイプ椅子の前にはたかじんさんが飲むコーヒーが置かれており、収録の合間にたかじんさんが時々一服に来ていた。
収録が再開した直後だったか、一服中だったか忘れてしまったが、3-11の衝撃波がスタジオを襲った。女性スタッフから悲鳴が上がり、『たかじんのそこまで言って委員会』の出演者たち全員の顔色が変わった。
スタジオは大きく揺れて、巨大な照明が振り子のようにぶらんぶらんと左右に波打っている。
「おおっ」
たかじんさんが口を大きく開けて天井を見上げ、驚きの声をあげた。
『たかじんさんが、地震を怖がっている』筆者は、真横で地震にビビるやしきたかじんの姿に驚愕していた。アトラスでも報じられている、たかじんさんの「味の素事件」も聞いていた筆者は、地震にビックリするやしきたかじんの姿にかなり驚いた。
『たかじんさんでも、地震は怖いんやな』スタジオが揺れている間中、そのシーンは筆者の脳内に強く刻まれた。
3-11と聞くと筆者はあの日のやしきたかじんを思い出すのだ。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)