『保育園落ちた日本死ね』という下品な言葉が、流行語大賞に選ばれた。
こんな下品な言葉が選ばれること自体が不愉快である。
そもそも『保育園落ちた日本死ね』という言葉は流行語ではない。 確かに話題になった言葉だが流行語ではなく、単なるヘイト語である。
日本人の選者たちが日本死ねという自国へのヘイト語を選ぶとは理解しがたい。誰か止める人間はいなかったのか不思議に思う。
今までも、さほど流行していない言葉や、下品な言葉が選ばれることもあったが、他人を傷つけるヘイト語が選ばれることはなかった。 ヘイトスピーチという社会風潮を表す言葉ならギリギリ選んでも良いかもしれないが、ヘイト語そのものは頂けない。
念の為に断言しておくが、筆者はあわゆるヘイト語に反対であり、極右思想の人物との対談でもヘイトスピーチに対して終始批判する立場をとってきた。
法律でヘイトスピーチを取り締まる体制は整った。だが、ヘイトスピーチとは外国人に対するものだけではない。我々日本人や日本国への暴言も含まれるのだ。 今回の流行語は明らかに反社会的である。
流行語大賞とは世相を表す言葉ではあるが、他人を不愉快にさせたり、傷つける言葉であってはいけない。今回流行語大賞に関係した人物は、責任をとって辞するべきではないだろうか。
現在、流行大賞を主催したユーキャンにはクレーム電話が殺到している。至急打開策を打ち出さないと、今後受講生が減少する可能性もありうる。
嬉々として受賞した民進党も恥ずかしい限りだ。『日本死ね』とかいう言葉を戴く政党に国民が投票しないのは言うまでもない。
流行語大賞のお粗末な顛末が、日本の民度の低下を見事に表しているのかもしれない。
(山口 敏太郎)
※画像は新語・流行語大賞HPより引用