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本日解禁!ボジョレー・ヌーボーってどんなお酒?

毎年11月第三木曜日はフランスワインのボジョレー・ヌーボー解禁日。今年は明日、17日が解禁日となり、世界中で多くの人々が今年のワインの出来を心待ちにしている。

元々ボジョレー・ヌーボーはフランスのブルゴーニュ地方で造られていたものであり、その年に収穫されたブドウが良質なものであるかを確認するために醸造される新酒であった。




1800年代にはボジョレー周辺の地元で愛飲されてきたが、評判を呼んで多くの人々がボジョレー・ヌーボーをより早く手に入れたいと争うようになった。その結果、生産者側もどこよりも早く収穫して出荷すれば儲けになると考え、蔵出しを競い合うようになり、醸造や熟成が中途半端な劣悪品を出荷する業者も出てきて、質の悪いワインが多く出回るようになってしまった。そのため、1967年に政府が11月15日を解禁日とすることと決定したとのことである。

しかし、この日が土日だった場合、流通業者や販売業者が休業となり解禁日を迎えたにもかかわらず、飲むことが出来ないという事態も起きてしまった。また、休日でもワインのために出勤しなければならなくなった業者達の不満も大きかったという。そこで政府は1985年に解禁日を「11月の第3木曜日」に変更、現在に至るのである。

なお、ボジョレー・ヌーボーは前述の通り、ブドウの品質を確認するために造られるものなので、普通のワインとは違うマセラシオン・カルボニック醸造法で造られる。




ワインの製法というと、たらいの中にブドウを入れて足で踏んで潰す…という昔ながらの方法を思い浮かべる人もいるだろう。だが、この醸造法はブドウを潰したりせずそのままタンクの中に貯蔵し発酵させるものであり、出荷された段階で既に熟成仕切っている状態となっている。そのため、通常のワインと違って寝かせる事ができないので、過去の年のボジョレー・ヌーボーは存在しない。

その年によって味わいの違うボジョレー・ヌーボー。一期一会の美味しさを堪能してみてはいかがだろうか。

(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)