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【妖怪ウォッチ研究序説】好物をあげれば大人しくなる?イタズラ好きの妖精「グレムリン」と「グレるりん」

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」 をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説し ていくコーナーです。

「つっぱることが生きがいの」グレるりんは真面目な人にとりついて人を悪の道に引き込んでしまうという。




優等生が不良になってしまったりするのはグレるりんの仕業なのだ。ゲーム中でもリーゼントをキメた古式ゆかしいヤンキースタイルで登場するグレるりんだが、グレるりんの元ネタはヨーロッパに出没した妖精のグレムリンだと思われる。姿は違うが、こちらも人に迷惑をかける妖怪に近い妖精だ。

グレムリンは一般的に小鬼の姿をしており、はじめは空に住んでいると考えられていた。というのも、目撃した人物の大半が戦闘機のパイロットだったからだ。第ニ次世界大戦、イギリス上空を飛行中のパイロットたちは機体や計器に起きる原因不明の故障に悩まされていた。




そのうち、飛行中に窓の外に現れる子鬼のようなものを見た、とするパイロットが現れ始めたのだ。人々はこの小鬼を機械を壊し、電気機器を狂わせるイタズラ好きの妖精とし、グレムリンと名付けた。そして、飛行機に乗って地上まで降りてきたグレムリンたちは家にある電灯やテレビなどの家電製品にイタズラするようになったという。

このやっかいなグレムリンはキャンディなどの甘いお菓子で大人しくなるとされていた。グレるりんの好物はラーメンだが、好物で仲良くなれるところは妖精でも妖怪でも同じのようだ。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)