芸名というものは、芸能人の顔とも言うべきもので、まずは名前を覚えてもらうことがスターへの第一歩だという。
かつての芸能界には「大山デブ子」というそのまんまデブを売りにした女優がいた。
デビューは1924年、かの昭和の大女優、田中絹代とは同期であったようだ。
当初の名前はメインの活動場所だった「蒲田撮影所」からと由来した蒲田デブ子と名乗っていた。
デビュー時から大柄だったため、自らデブを芸名にしたという。このストレートさは今のお笑い芸人でもなかなか真似できないだろう。
なお、この大山デブ子生涯に実に200本を超える映画作品に出演しているほか、寺山修司からも気に入られ「大山デブコの犯罪」という演劇が作られたほか、戦前の名作映画の脚本を手がけた新進気鋭の脚本家(伊勢野重任)と結婚するなど間違いなく「人生の勝ち組」である。
「大山デブ子」恐るべし!
※写真はウェキペディアより
(文:ミッチェル横山 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)