近代的な都市といわれるシンガポールに類人猿UMAが存在するといったら驚くだろうか。
その名は「ブキティマモンキーマン(Bukit Timah Monkey Man)」。略してBTMMもしくはBTMとも呼ばれる猿人である。
体長は1メートルから2メートルであり、全身が毛に覆われており2足歩行が可能であろう。体色は灰色であり、俊敏に動くといわれている。
ビル群の多い都会的なイメージのあるシンガポールだが、ここには有数の森林地帯「Bukit Timah地域」が存在しており、ブキティマ・モンキーマンもそこに潜んでいるといわれる。「Bukit Timah」地域は1.6平方キロメートル(0.62平方マイル)、亜熱帯雨林のジャングルで多くの動植物が生息しており、都心からちょうど12キロメートルに位置しているという。都会からそう離れていない所に豊かな自然が残されているのも興味深い。
元々マレー半島に住むマレー族の民間伝承には、毛むくじゃらの猿人が登場する伝説が存在しており、また第二次世界大戦中、シンガポールに駐在していた日本兵も同様の獣人を目撃していたという。
また、問題の地帯付近に住む65歳の老人は、子供の頃から夜間はモンキーマンに出会うので森の奥に入るなと戒められたと証言している。なお、この男性は以前モンキーマンの足跡を見たことがあるが、強烈な匂いが印象的であったともコメントしている。
記録に残る明らかな目撃事件は1805年に発生しており、最近では2007年に複数の人物が目撃して現地の人々を混乱に陥れた。
48才のタクシー運転手の事例では、夜中にブキティマロードにて人間の子供のようなものを轢いてしまったのだが、その子供のようなものがボンネットに飛び乗ってきたというのだ。運転手の方をにらみつける顔は猿そのものであり、驚く運転手を後目に逃走してしまったという。
また、29才の主婦が早朝歩いていると、霧の向こうに人影が見えた。その人影は大きな奇声を発して森の方角に逃走したのだが、それは二足歩行で走り全体的に灰色の毛で覆われていたという。
このブキティマモンキーマンの正体に関してはマカク猿ではないかという説もある。
カニ好きで有名なこの猿は、確かに容姿が似ており有力な候補だが、体長が38センチから55センチしかなく、ブキティマモンキーマンと体のサイズが違いすぎる。脳下垂体に異常のある巨大個体の猿ではないかということも考えられるが、もう一種類、チンパンジーやオラウータンサイズの未知の類人猿がブキティマに生息しているのではないだろうか。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)