【妖怪ウォッチ研究序説】妖怪に頭から丸飲みにされて消えてしまう?「鬼食い」と「鬼一口」





※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

「鬼を食いものにするという恐ろしい妖怪」の鬼食い。体に比べて頭が大きく、中でも横に広い口が目を引く妖怪だ。「妖怪ウォッチバスターズ」では、実際に赤鬼を頭から丸飲みにしてしまう様子がムービーで流れた事からも、その凶悪さが見て取れるものとなっている。

姿が大きい、首が大きいといった妖怪の絵や伝説は多数残っているが、この鬼食いそっくりな「大きな口の鬼」の伝説も存在する。

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江戸時代の絵師・鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』にて紹介されている妖怪・鬼一口だ。

一つの絵には収まりきらないほど大きな姿をしているのだろう、顔だけでも建物の垣根を倒してしまうほどの大きさだ。

大きく開いた口と鼻の一部、鬼の手が横にのぞいているが、顔の大きさの割に手が小さめに思える。この点も妖怪ウォッチの鬼食いと似ている所だ。たいていの鬼は耳まで裂けた大きな口をしているため、鬼に一口に食われてしまうような、非常に危険な物事をさして「鬼一口」と呼ぶようになったという。




この鬼一口の大きな口からは、綺麗な着物がはみ出ている。

横の文章によれば、この鬼一口は蔵の中に潜んでいて、中にいた女性をあっという間に一口で食べてしまったというシーンを描いたものだそうだ。そのため、昔の人はそこにいた人が消えてしまう「神隠し」の事も「鬼一口」と呼んだという。

「鬼を丸呑みにできるほど巨大な口を持つ」鬼食いにとっても、人を飲み込むぐらいたやすいことなのかもしれない?

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)




 

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