【妖怪ウォッチ研究序説】下ネタ妖怪「モレゾウ」は地獄の怪物か?





象の姿の妖怪でとりついた相手の膀胱を刺激させる……簡単に言えばおしっこに行きたくさせる妖怪。

アニメ、およびゲームでは人間に限らず、妖怪にも効果バツグンであることが明らかになっている。

元ネタは「(おしっこが)漏れる」と「象」からと思われる(なぜ「象」なのかはご想像にお任せします)。進化系として「プルファント(象の英語「エレファント」から)」、モレゾウとプルファントを合体させることで「ガマンモス(大型の象であるマンモスから)」という妖怪に進化する。

象はアフリカゾウやインドゾウが有名であるが日本にははるか昔、石器時代に生息していたナウマンゾウ以降、野生のゾウは生息していない。そのため昔の日本人は象の姿を知ることができなかった。




ところが、江戸時代の文献や浮世絵には「珍獣」としてゾウが多数描かれている。これは象が江戸時代にやってきたということであり、1728年にベトナムから 将軍・徳川吉宗(暴れん坊将軍のモデル)へプレゼントされたものである。

象はベトナムから船で九州の長崎へ上陸した後、将軍吉宗のもとまで巨大を揺らしながら歩いて江戸までやってきたという。

その道中では海外からの珍しい動物を見た町民たちから「バケモノだ!」という悲鳴のような声もあがっていたという。また、当時は情報が少なく「人を食べる」という噂もあったため怖がる人も多かったそうだ。

この象の姿は当時の絵師によりさまざまなスケッチが残されているが、どれも大きさはバラバラでなかには妖怪のような恐ろしい顔をした象も描かれている。

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な お、江戸時代やってきた象以前にも『地獄草子』や『鳥獣人物戯画』には象に似た動物が多数登場している。『地獄草子』には火を吹き人を襲う「火象地獄」なる地獄絵図が描かれている。

この象は長い鼻こそ持っているものの、下半身は馬というバケモノで、海外ではポピュラーな動物である象が、日本では龍や麒麟と いった空想上の動物として扱われていたためと思われる。

そういう意味では象は最も妖怪に近い動物の代表といえる。

(文:穂積昭雪 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)




 

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