異世界を漂流していた!?90年間行方不明だった「コトパクシ号」の謎

大西洋に浮かぶ小さな島、バミューダ諸島とプエルトリコ、アメリカのフロリダ半島を結ぶ三角形の海域では、古来より船が遭難しやすい「魔の海域」と呼ばれていた。「バミューダ・トライアングル」だ。

穏やかな天候にも関わらず船が消えてしまったり、急に天候が悪化したり機器が原因不明の故障をしてしまったり、この地帯では様々な事が起きるため、異次元につながる穴が開いているのではないかと言われていた。だが、こういったバミューダ海域で起きたとされる消失事件の多くは、実際には悪天候で遭難した事例などを誇張したものが大半であったと現在では判明している。

だが、中には本当に説明のつかない事件も起きている。




2015年5月16日早朝、キューバの沿岸保全員が接近してくる謎の船舶を発見した。だが、その船は全体が錆に覆われ、半ば漂流しているような異常なものであった。不審船や密航船かと思った彼らが船の中に入って捜索したが、乗組員の姿は一人もなかった。

後に船の中から発見された航海日誌から、この船は1925年にアメリカはサウスカロライナ州チャールストンからキューバのハバナに向かって出航した輸送船のコトパクシ号であることが判明した。

記録によれば32人の乗組員と340トンの石炭が積まれていた状態で行方不明となっていたものだった。この海域では遭難事件が多かったため、この船も遭難したものと思われていたのだが、なぜか90年経った現在、ふらりと姿を現したのである。

船舶は確かに長い漂流の時間を思わせるほどぼろぼろになっていたが、転覆することもなく無事に漂流していたのだとしたら、なぜ誰にも見つかることがなかったのか。近くを通る船や上空を飛ぶ飛行機も多かったはずである。またレーダーなどに見つかってこなかったのも不思議な点である。そして、海流に流されるまま漂っていたとしても、アメリカからキューバまでであればもっと早くに到着していてもおかしくない。

なぜ、90年もかかったのだろうか?

船内から発見された航海日誌は1925年12月1日までしか記録がなく、コトパクシ号は出航からわずか2日で異変に襲われていた事になる。

果たして、この船に何が起きたのか。この船はキューバ側が捜査を行っているが、今も詳細は不明のままとなっている。

(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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