妖怪「鉄鼠」を祀る宮?三井寺の十八明神社

2020年、令和になって初の正月は子年である。子年は干支の先頭の年であり、またネズミが子沢山なことから子孫繁栄等に縁起が良い年とされてきた。

正月の初詣も、どうせなら干支に縁のある神社にお参りしたいものである。今回は子年のネズミ……の妖怪にまつわるスポットを紹介しよう。




滋賀県大津市の古刹、三井寺こと長等山園城寺は天台宗の総本山である。園城寺の観音堂へ上る石段の脇には、伽藍を守護する十八明神が祀られているのだが、 別名を「ねずみの宮さん」といい、広く親しまれている。

園城寺(おんじょうじ)公式ウェブサイト

なぜ「ねずみの宮」と呼ばれているかというと、この寺にまつわるねずみの妖怪の伝説が関係しているのだ。

平安時代、白川院の頃に世継ぎになる皇子の誕生を祈願するよう勅命が下った。当時三井寺にいた頼豪阿闍梨という高僧が、もし男児が生まれたならば戒壇道場を建立する許しが欲しいと約束して祈祷を行ったところ、見事に皇子が誕生した。




しかし、宗教的に対立していた比叡山が戒壇建立に反対し、約束が果たされることはなかった。この仕打ちに怒った頼豪は二十一日間の護摩行を行って壇上で命を断ち、怨念で生まれたばかりの皇子を呪い殺し、八万四千のネズミを比叡山へ向かわせ、堂塔や仏像経巻を喰い荒らしたという。

この時のネズミはまるで歯が鉄で出来ているかのように全てのものを食い散らかしていったそうで、妖怪「鉄鼠」としても知られている。

このねずみの霊が祀られているのが十八明神社であり、今でも北の比叡山の方向を向いて建っているとも伝えられている。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©sipa PIXABAY


 

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