昭和50年代に、新潟某所に出没したと言われる妖怪。
街角に突然、掛け布団を頭からすっぽりと被った何者かが現れ、通りすがりの子供に「寒くないかい?」と声をかける。
子供が「寒い」と答えると、布団の中に引きずり込んでどこかに連れ去ってしまうという。
布団の妖怪には付喪神の「暮露々々団」や、一反木綿のように空から舞い降りて人に覆い被さる「布団被せ」などがあるが、この「布団男」は「夜道怪」や「子とろ子とろ」「赤マント」などの『人さらい』系妖怪の伝承の系譜に連なるものではないかと考えられている。
【参考】「とびっきり奇妙に怖い話」光文社文庫
(山口敏太郎/田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)