※下記は2018年12月の記事の再掲載です。
以下に紹介する事件は今から40年前、1978年(昭和53年3月14日)の朝日新聞に掲載された世にも奇妙な怪事件である。
3月14日午前6時35分頃、国鉄大阪駅(今のJR大阪駅)の11番線にて、業務にあたっていた駅員が突然叫びだした。
「おい!大変だ!線路に人間の腕が落ちているぞ!」
他の駅員が急いで駆けつけると、男性の右腕が落ちているのが確認された。駅員たちはすぐに大阪府警察書へ連絡し、腕の回収を行った。
当時の国鉄大阪駅の11番線は、九州方面から大阪へ向かう長距離列車の到着ホームだったのだが、利用客の誰かが飛び降りたという目撃情報もなく、この腕の持ち主は誰なのか駅員は皆、検討がつかなかった。
そんななか、同日7時30分頃、岡山県岡山市の某駅近くの用水路で手足がもがれた男の胴体および近くの小橋で頭部が転がっているのが発見された。そこで岡山署が調べたところ、遺体は岡山駅の職員の50代の男性と判明した。
さらに、6時32分に大阪駅11番ホームへ到着した特急列車には、人間のものと思われる赤い血や肉片がべっとりと付いており、鑑識の結果、付着していた肉片および大阪駅に落ちていた片腕は岡山駅職員氏のものと判明した。
つまり、くだんの岡山駅職員は岡山市の某駅で深夜に特急列車に轢かれてバラバラに・・・首や胴体を岡山に残したまま、腕だけが電車に挟まって大阪駅へと運ばれてしまったのだ。
岡山から大阪駅までは180キロほどの距離があり、時速100キロで走る特急列車のスピードでも途中で腕が振り落とされなかったのは奇跡に近い出来事だった。
なお、岡山と大阪でラバラに散らばってった岡山駅職員氏の遺体は数日後、全てが揃い、荼毘に付されたという。
(穂積昭雪 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
Henryk NiestrójによるPixabayからの画像