マジンガーZは、永井豪原作の漫画およびテレビアニメ作品である。
1972年から74年まで東映動画制作で放映され、当時の子供たちの間で爆発的人気を誇った。また、人間がロボットに乗り込む形式としては日本初の作品となっており、のちの「ガンダム」シリーズなどにも多大な影響を与えた作品となった。
必殺技や決め台詞を叫ぶパターンも本作によって確立され、スーパーロボット作品の元祖という地位を確固たるものとした。「マジンガーZのオアワーアップアイデアと機械獣のデザインや設定に特許を申請しておけば、それだけで永井は巨万の富を築けた」とネタにされるほどであったという。
本作は、テレビアニメの開始と同時に、週刊少年ジャンプでの連載が開始されていた。実は、本作の企画が上がった際、永井は連載をすでに4本も抱えておりこれ以上の作業の同時並行は不可能であるとみなされ、当時ジャンプに連載していた「ハレンチ学園」を完結させることで連載を開始するに至った。
ところが、漫画版「マジンガーZ」はその後アニメ放送途中で打ち切りとなってしまう。その理由は、アニメ版の版権が低年齢層向けの児童誌といった講談社寄りに移っていくようになってしまったため、集英社で展開をし続けることが困難であったからだと言われている。
こうして、集英社版「マジンガーZ」は「続きはテレビを見てね!」という強引な完結を余儀なくされてしまったが、のちに講談社「テレビマガジン」にて継続して連載され、アニメ版の終了と共に無事完結した。
漫画連載については伊予曲折あったが、一方のアニメは空前絶後と言えるほどのヒットとなった。日本国内では最高視聴率が30%を超えるほどとなり、その人気は海外でも衰えずスペインでは視聴率70%を記録したという逸話も残っている。放送回数は全92話となっているが、この記録はロボットアニメ史上いまだに破られていないものとなっている。
なお「マジンガーZ」は、1985年にはアメリカ進出も果たしているが、その際のタイトルは「トランザーZ(ズィー)」に改められている。これは「マジンガー」という名の響きがドイツ製の拳銃のようだということで嫌われてしまっていたため、車のような響きの名称に変更されてしまったと言われている。
また、子供向けへの規制によって、「おっぱいミサイル」などがカットされるなどし、話数の3分の2程度はカットされていたという。
いずれにせよ、「マジンガーZ」の影響力は凄まじいものであった。本作のアニメにて主題歌を担当した水木一郎は、一説によると「マジンガーZ」による放送当時の歌唱印税が1日5万円平均であり、これによって家を購入するほどに稼ぐことができたと言われている。
その建てた家は歌詞にあるように「空にそびえるくろがねの城」であったため、近所からはマジンガー御殿と呼ばれていたとも言われている。
【参考記事・文献】
マジンガーZ(アニメ)
https://x.gd/nIuDE
マジンガーZ(漫画)
https://x.gd/UQwZX
マジンガーZ
https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BCZ#h2_9
【文 ZENMAI】
画像『マジンガーZ 機械獣激闘録 (双葉社スーパームック) 』