ポリティカル・ゲーム

テネシー州「ケムトレイル」禁止法案を可決後、現場で飛び交う様々な意見とは

先週、TOCANA及びアトラスでは、アメリカはテネシー州で「ケムトレイル」禁止法案が提出された!?という件について報告した。この法案について現地で様々な意見が飛び交っているので、現状をお伝えしたい。

テネシー州下院議会は先週、ジオエンジニアリング(化学物質などを大気中に注入して気候に影響を与えるプロセス)を禁止する法案を可決した。

ジオエンジニアリングは現在様々な分野への活用が考えられている技術であり、例えば地球温暖化の解決策として「小さな反射粒子を大気圏上層部に噴霧することで、太陽光や熱が地表に到達する前に宇宙空間に反射させる」という技術が考案されている。

今回テネシー州で可決された法案では、特に「化学物質、化学化合物、(または)物質の、いかなる手段による意図的な注入、放出、拡散」に焦点が当てられており、そのため陰謀論として近年周知されてきている「ケムトレイル」を禁止するものではないかと話題になったのだ。

「ケムトレイル」は90年代頃より囁かれはじめた陰謀論で、何者かが大気中に人体に有害な化学物質を噴霧しているというもの。ケムトレイルが噴霧された際の特徴として、異様に空に長く残る飛行機雲が現れるとされている。




しかし、ケムトレイルは今のところ実在するかは判明しておらず、噂の域を出ていない。そのため、この動きに対して批判的な人たちからは「地方自治体や連邦政府による大規模な計画はなく、議会は経済発展や雇用の拡大・創出、生活コストの削減など、他の問題に費やした方が良い時間を無駄にしている」という反論も出てきている。 野党の政治家の中には、この法案をUMAのビッグフットを保護する法案のようなものだと称する人もいるとか。

しかし、この法案を支持する議員の一人であるモンティ・フリッツ氏は、この法案は「常識的」なアプローチであるとし、もし様々な理由で化学物質が意図的に大気中に注入されているならば、安全性が確認できるまで規制すべきだ、という意見を述べている。

また、フランク・ナイスリー上院議員は、先月の法案公聴会で他の議員に対し『空に見える十字の飛行機雲』に言及。「私の妻は10年来、この法案が締結されないかと心配してきた。 何年もの間、空には何もしていないと否定され続けてきたのですから」と主張している。どうやら彼とその家族はケムトレイルの実在を信じているようだ。

この法案がケムトレイルを信じる者から出たにせよ、そうでないにせよ、法案が可決された以上はこれらの新しい技術が法案に則して安全に運用されることを願いたいものだ。

(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ken lecoqによるPixabayからの画像