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ミステリーか陰謀か?タイタニック号から遺体が発見されない理由

沈没から111年以上経った現在も、タイタニック号は人々を魅了し驚かせ続けている。

今週、Redditでとある奇妙な事実が話題となっている。1985年9月に再発見されて以来、この沈没船は様々な調査がされてきたにもかかわらず、船内からは遺体が全く発見されていないという。

「私は遺体を見たことがありません」 と、タイタニック号を33回訪問して調査し、船長よりも長い時間を船で過ごしたと主張するジェームズ・キャメロンは2012年にニューヨーク・タイムズに語った。

「私たちは衣服を見たことがあります。ある時点でそこに死体があったことを強く示唆する靴を見たこともある。しかし、私たちは人骨を見たことがありません」

ある種、陰謀論者を狂喜させるような事実ではあるが、船が沈没した際に亡くなった1,500人以上の遺体が見つかっていないのには、正当な理由が存在している。


その理由の一つは、多くの乗客や乗務員が着用している救命胴衣だ。それらを着用した彼らは、結果的に救助されるまでの時間、満足に浮かせておくという条件が満たされていなかった。しかし、彼らが死亡した後も救命具は浮力を維持していたのだ。沈没後に起こった嵐によって、遺体がすぐに残骸となったその場所から押し流された可能性も高いが、その間、海流などの力も遺体をさらに遠ざけた。

残骸に閉じ込められた遺体自体も、深海の清掃員である魚やその他の生物の働きによって消えた可能性が高い。しかし、他のはるかに古い難破船から骨が発見されているのに、なぜタイタニック号では発見されないのだろうか?実は、その原因は深さに関係している。

深海探検家ロバート・バラードは次のように語った。

「対処しなければならない問題は、水深が約914メートル以下となる炭酸カルシウム補償深度と呼ばれる深さを下回ることです。深海の水は炭酸カルシウムで飽和しています。例えば、タイタニック号やビスマルク号の沈没地点は、炭酸カルシウム補償深度を下回っています。そのため、海中の生物が人肉を食べて骨を露出させると、骨が溶けてしまうのです」

エンジンルームのような密閉された部分には、保存された遺体がまだ残っている可能性があるのではないかと考える人もいる。しかし、沈没から111年が経過した今、認識可能な遺物が見つかる可能性はますます低くなっている。

(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 nyiragongo / Adobe Stock

  

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