中国の内モンゴル自治区からモンゴルにかけて広がる、世界で4番目の大きさを誇るゴビ砂漠では、これまでいくつもの奇妙な痕跡がGoogle Mapの衛星写真をとおして発見されている。その奇妙な建造物や地上絵に対して、これまで多くの憶測が飛び交っている。
2011年ごろ、中国北西部の甘粛省と新疆ウイグル自治区の国境付近、中国の宇宙開発基地「酒泉衛星発射センター」から100マイル(160キロメートル)にも満たない地点で、奇妙なものがいくつも見つかった。それらは不規則に並んだ白いライン、規則正しく並ぶいくつもの正方形の何か、碁盤の目を模したような網状のライン、さらには放射線状に何らかの建物が配置された円状の地形など様々だ。
こうした謎の建造物について、実際にそれが何であるかの正体は現在もわかっていない。しかし、前述した通り宇宙開発基地の近くに存在しているため、軍事的な意図をもって作られたものではないかとの推測がなされている。
ある報道によれば、これは「偵察衛星のキャリブレーション施設」ではないかと指摘されているという。つまり、人工衛星に搭載されているカメラのピントや歪みを調節し直すための施設、いわば「キャリブレーションターゲット」ではないかというのだ。特にジグサグの白いラインについてはある種の塗料で描かれているようであり、想定されるよりもかなり大きい規模であることから、衛星カメラの分解能が著しく低いのではないかとも考えられるという。
だが、これらの画像には明らかに建物が破壊しているものや、地上に爆破跡が見られるものもある。このため、これらの施設はミサイルなどの軍事的な試験・実験を行なっているのではないかとも考えられており、「海外の都市を模しているのではないか」という説まで浮上しているのだ。
嘉手納基地模し中国訓練か ゴビ砂漠 米軍指摘 台中空港似の目標も 識者「米中衝突なら沖縄一番危険」 https://t.co/UZwJNB1I58
— 琉球新報 (@ryukyushimpo) November 7, 2020
これより前に遡ること2006年ごろ、これも甘粛省酒泉市の近くであるが、Google Earthにて不可解な地上絵が発見されていた。その地上絵は、長方形と三角形をつなぎ合わせたような幾何学的な形状をしており、いっときは沖縄の嘉手納基地を模しているのではないかとも言われていたが、むしろ台湾の台中空港(清泉崗空軍基地)と瓜二つである。このため、台湾侵攻を意図したシミュレーションの一貫なのではないかとも考えられている。
甘粛省酒泉市の西隣には世界最大のロプノール核実験場もあり、付近にあるウイグルでは放射線障害の患者が急増していると言われている。こうした謎の建造物や地上絵などは、エイリアンあるいは古代文明の痕跡として語られることも多いが、ゴビ砂漠のこれら建造物や地上絵は、現在進行形で迫り進む中国の軍事的脅威との関連を疑わずにはいられないものとなっており、現実の問題として検討し注視する必要があるだろう。
【参考記事・文献】
中国奥地の砂漠に台湾空軍基地そっくりの地上絵:台湾侵攻作戦の演習場か
http://area09.air-nifty.com/annex/2006/08/post_c4a2.html
ゴビ砂漠にある謎の図形の正体は中国の軍事施設だった
https://ameblo.jp/ecomstation/entry-11083603503.html
グーグルマップに写る中国のゴビ砂漠の奇妙な遺跡が謎を呼ぶ!!「軍事施設!?それとも宇宙開発!?」
https://commonpost.boo.jp/?p=19063
ゴビ砂漠の地上絵、嘉手納基地を模す?台湾の空港説も 中国訓練か
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1221604.html
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(黒蠍けいすけ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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