事件

船や飛行機が次々と消える魔の海域「バミューダトライアングル」

バミューダトライアングルとは、アメリカのフロリダ半島先端、大西洋のプエルトリコ島サンファン、バミューダ諸島の3点を結んだ三角形の海域である。

この海域に入った100を越える飛行機や船と1000人以上のその乗員たちが、原因がわからないまま消息を絶ってしまうと恐れられていたことから、『魔の三角海域』などと呼ばれていた。

バミューダ海域の異常な失踪事件について触れられた最も古い記録は、1950年にエドワード・ジョーンズによる記事によるものと言われる。その2年後にはジョージ・サンドによって、訓練任務中のアメリカ軍の第19便の他いくつかの船舶や飛行機の喪失が取り上げられている。

また、トライアングルという名称が最初に使われたのは、ヴィンセント・ガディスであると言われる。

1964年、雑誌に発表した『死のバミューダ三角海域』、そして翌年に出版した著書『見えない水平線』でそれぞれこの不可解な海域の出来事を紹介した。
その後1974年になって作家・超常現象研究家であるチャールズ・バーリッツが著した『謎のバミューダ海域』が世界的にベストセラーとなったことで、バミューダトライアングルの名が広く世に知られることとなった。

船や飛行機が姿を消してしまうことについて、「宇宙人に連れ去られてしまった」「異次元に迷い込み延々とさまよっている」といった噂も囁かれており、代表的なミステリースポットとして語られ、多くの人々を恐怖させた。




しかし、実際はさほど事故事例が他の海域に比べて多いというわけではなく、現代では海底の天然ガスがエンジンを狂わせた、気流に伴う爆発的な強風に巻き込まれた、あるいは操縦ミスによって遭難したという見解が主流となっている。またバーリッツの過剰な表現によるでっち上げも少なからずあったと言われている。

因みに日本には、野島崎の南沖、小笠原諸島新島の西南西、グアムを結んだ「ドラゴン・トライアングル」と呼ばれる同様の魔の海域があり、過去40件を越える飛行機や船が消息不明となっていると言われている。

この話は主に海外で話題となっているものであるが、実際には事件の大半が確認されず、指摘される海域も位置関係がいい加減であるため信憑性は低いようだ。

失踪に類する事件は、不可解な事柄が一際多くなるために多くの憶測による尾鰭がつきものだが、すべてが解明されたのだとなかなかに断言できないのも確かだ。一端の心霊スポットとは違って、規模も桁違いに広く容易な検証もできない日常から遠く離れた海上の話、真相と対面できる時は来るのだろうか。

【参考記事・文献】
・山口敏太郎『世界の不思議長怪奇ファイルXX』
・歴史の謎を探る会『世界怪異事典』
・日本の魔の海域「ドラゴン・トライアングル」
https://www.nazotoki.com/dragon_triangle.html
・バミューダ・トライアングルの謎、ついに解明? 奇妙な「六角形の雲」の正体は(研究結果)
https://www.huffingtonpost.jp/2016/10/25/bermuda-triangle_n_12632866.html

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(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 ウィキペディアより引用