地球平面説いわゆるフラットアース説とは、地球が円形または正方形の平面として存在するという考え方である。
この平らな地球の記述に関しては、ギリシア、インド、中国など世界中の古代文明の記録に見られており、西洋では哲学者アリストテレスが地球球体説を採用する以前は主流の考え方だったと言われている。
仏教では、世界の中心にそびえる須弥山(しゅみせん)と呼ばれる山の周りを天体が運行しているという解釈が残っており、日本においては明治初期に佐田介石という学僧が、この仏教的世界観を発展させた形で地球平面説を唱えていた。
現代、地球が球体であるということはほぼ常識となっているが、近年になって地球平面説を信じる人たちが増えているという。アメリカでは、年に1度「フラットアース国際会議(FEIC)」という地球平面説信奉者(フラットアーサー)の集まるイベントが開催されており、年々参加者やその開催国が拡大している。
フラットアーサーの考え方は、ばらつきはあるもののベースとしては「地球や太陽・月は巨大なドームに格納されている」「宇宙から撮影された地球の写真は加工されている」そして「地球球体説はNASAの陰謀である」などがあり、数あるいわゆる陰謀論的な解釈と紐づいている場合が圧倒的に多いようだ。
地球平面説は、宇宙は二次元の平面から投影された立体映像であると考える「ホログラフィック宇宙論」と並んで、宇宙理論の代表的なトンデモ説の一つとして一蹴されることが多い。
しかし、地球平面説を声高に唱える人口が増えているという今、無暗に馬鹿げた理屈と切り捨てるのではなく、科学的態度に基づきその論拠や背景を見極める必要があるだろう。
参考記事 https://www.cnn.co.jp/fringe/35146840.html
(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Vicki NunnによるPixabayからの画像