2010年にインターネットの大規模掲示板「2ちゃんねる」のオカルト板に姿を現し、これから起きるであろう事を書き残していく「2062年の未来から来た人物」。
東日本大震災や今年4月の熊本大地震、そして5月16日に起きた茨城での地震をも予言し、発言の信憑性が高い事から「本当に未来人が書き込んでいるのでは…?」と注目を集めていた。
そして彼が再び姿を現すと予告した5月17日、2ちゃんねるのオカルト板にてこのようなスレッドが立った。
「2062未来人として5月17日に来ると言った者です」
このスレッドを立てた人物「◆wbBrH1aGfM(ID:jDUAODQv0)」は、「2062年から来た未来人」を名乗る人物の書き込みに興味を抱いて4月15日に予告通り現れてくれるか待っていたものの、「未来人」がなかなか現れなかったため、以前「未来人」が使っていたトリップを使用し、「未来人」になりすまして書き込みを行ったのだという。
トリップとは匿名掲示板の2ちゃんねるにて使用されている、自分以外の人物が名前欄を利用してなりすますことが出来ないようにする仕組みである。
名前欄に半角#から始まるパスワードを入れる事で名前の後ろ半分に◆以降の文字列が付くというもので、パスワードが解らない限り同じ文字列が表示されないため、ID含め簡易的ななりすまし防止に使用される。
しかし、このトリップを付ける際のパスワードが判明してしまうと誰でも同じトリップを付けてなりすますことが可能になってしまう。
実際、5月17日になりすましを告白した人物以外にも「未来人」のトリップを解析した人物は存在したようで、4月15日にIDが違う別人が同じトリップを付けて現れる、という事態も起きていた。
それでも彼の書き込みが信用されてしまったのは、実際に未来人が現れると宣言した前日に規模の大きな地震が起きるという同じ事が起きてしまったためであろう。
しかし、別人が書いていたとしても同じ事が起きる確率は非常に低くなるはずだ。
この事から、これ以上未来から過去に干渉してはならない、書き込むような事があってはならないと判断した未来人が打った芝居だったのではないか?とする説が出てきている。
このまま未来から過去に対しての干渉が多くなると、皆が近い将来に起きる出来事を変えようとしてしまい、結果大幅に未来が変わってしまう可能性が出てきたため、接触を止めようとしたのではないかという説だ。
それ以外にも、最初から未来人など存在せず、予言もただのインチキであり、全て偶然だったとする説。
また、人工地震を起こすことの出来る組織が存在しており、一部の人間が被害を減少させるために未来人を装って地震から逃れるよう、備えるように情報をリークしていたのではないかとする説が存在している。
4月15日と5月17日に現れた自称「未来人」はもう書き込まないと述べているが、彼は書き込みでこうも述べている。
「※本物の2062年未来人のトリップは、◆GqwAR6gt9w で、誰1人としてパスワードを知りません」
これが正しいとするならば、2010年に現れ予言を残していった人物に関しては、未だ謎が残る事になる。果たして、真相はどこにあるのか。
「未来人」の書き込みの真実は、我々がその目で確かめなくてはならないのかもしれない。