Twitterなどでは、「簡単にできる心理テスト」と銘打った選択式のテストが流れてくる事が多い。いくつかある設問のうち、自分に最も合うと思うものを選択する。すると簡単に自分の傾向がわかる、というものだ。
そんな心理テストの中で、以下のようなものが存在している。
「画像で診断してみよう」という種類のもので、丸の中に細かな色の粒で文字が書いてあるように見える図形が6つ並んでいる。例えば一つ目の絵の中の数字が見えない場合「落ち着きがなく、ADHDの疑い」、2つ目の場合は「知能に問題があり、IQが低め」など、他にも「多動性障害」や「同性愛者」「精神分裂病」などの可能性があると判断することができる、というものだ。
だが、この画像による診断は全くのデマ。実は掲載されている図形は石原式色覚異常検査の簡易検査用画像であり、あくまで対象は色覚異常。そして色覚異常は発達の特性などによって起きるものではないため、診断は全くあてにならないものなのである。
この「画像で出来る診断」は2011年頃からTwitterを中心に流行していたもので、当時から色覚検査表を悪用し、一部はさらに改変もしたうえで医学的に見える診断結果を併記してある悪質なものとして注意喚起がなされていた。しかし、数年ほど間をおいて復活してくる悪質なデマとなっているのだ。
ちなみに、パソコンやスマートフォンなどのモニター越しでは色調が変化してしまうため、この図から色覚異常を診断することも不可能となっている。
ネットで流れてくる簡単な診断には面白いものもあるが、中にはデマや悪意のあるものも紛れている。安易にリツイートして拡散してしまわないよう、注意が必要だ。
(勝木孝之 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
※参考記事
【不死鳥デマ】自称臨床心理士が色覚検査を悪用した心理検査デマをパクツイ。医師・心理士が指摘→ツイ消し【TL総ツッコミ】