東京都世田谷区の浄真寺には幽霊にまつわる逸話のある寺宝が複数存在する。
一つ目は「血の池の帷子」で、腰から下が血のような色に染まった着物である。この帷子は江戸時代に寺を開創した珂硯(かせき)上人が亡者を成仏させた際に残されたものだという。
ある日、上人は寺の本堂脇に生えていた木の下に女の亡者がいるのを見つけた。女は難産のため死んだ後に地獄に落ち、血の池で責め苦を受けていると苦しみを訴えた。同情した上人が功徳で女を成仏させると、亡者が着ていた帷子がその場に残されたのだという。
幽霊にまつわる寺宝はもう一つある。ある時珂硯上人が死霊を成仏させた際、死霊は得脱を大層喜んだ。その後、死霊は一夜のうちに茶釜を寺まで飛ばして礼を示したという。
この茶釜は「亡者の飛茶釜」と呼ばれ、これまた貴重な品として現代まで伝えられているのだという。
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(田中尚 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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