テレビ東京系列で放送されている「あにてれ ふるさとめぐり 日本の昔ばなし」はなかなか面白い番組だ。
以前アトラスでは「タイムボカン」が同じく、教育に良いアニメとして紹介させていただいた。
さて、同番組は以前TBS系列で放送されていた「日本昔話」のフォロワーと呼ぶべき番組であり、既存の昔話だけではなく各地域の物産や地理なども紹介しており、興味深い内容になっている。
2018年1月7日に放送された同番組で、『清水の次郎長』が放送された。
この英断に関して、筆者は驚きを隠せなかった。というのも、メディア業界においてここ10年近く、清水の次郎長は触れてはいけない放送禁止のテーマだからだ。
その理由としては、現役の暴力団組長で清水の次郎長を名乗る人物がいることから遠慮しているものと思われるが、歴史上の人物である清水の次郎長とは全く別人である。
また、幕末から明治にかけて活躍した清水の次郎長は、富士の裾野での開墾、英語教育の推進、戊辰戦争で亡くなった人への供養など多くの社会事業で知られている。
つまり、幕末に活躍した清水の次郎長はただ単に博徒の親分というだけではなく、社会事業家でもあるのだ。
にもかかわらず、腫れ物に触るような扱いを清水の次郎長にしている現状のメディアに筆者は苛立ちを感じていた。
ところが本日放送された「あにてれ ふるさとめぐり 日本の昔ばなし」では清水の次郎長を正当に評価し、歴史上の偉人として社会貢献を中心に紹介した。
大変勇気のある表現活動だ。テレビ東京に感謝したい。
(金山龍二郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)