中南米には、まるで空想の世界に登場するような神秘的な空間が広がる洞窟が存在している。
メキシコ北部チワワ州ナイカの地下に広がる「水晶洞窟」がそれだ。
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洞窟の中にはやや青みがかった白く巨大な水晶の柱が伸びていたり、小さい結晶が岩壁から顔を出したりしている。まさしくマンガやゲームの中に見られるような光景だ。
この洞窟が発見されたのは2000年のこと。洞窟周辺は銀などが豊富に含まれる土地であり、多くの人が作業に従事している鉱山だった。そんな労働者らが鉱山で掘削作業を行っていた際に偶然到達し、発見されたのがこの「水晶洞窟」だったのだ。
ちなみに水晶洞窟と呼ばれているが、結晶はセレナイトのもの。美術等で用いられる石膏が無色透明な結晶となった場合にこう呼ばれる。田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
あまりに幻想的な光景なので、行ってみたいと考える人も多いだろう。だが、この洞窟は地下300メートルの場所に広がっており、環境も湿度がほぼ100%で気温は60度にもなるという非常に過酷なもの。また発見されたことにより環境の微妙な変化が起き結晶の劣化が始まる可能性が高いとして保護活動と、なぜこのような洞窟ができたのか等の研究も進められている。
見学には専用の装備が必要になるが、過酷な環境でも一度は行ってみたい、見てみたいと思う人の多い場所となっている。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画 BBC YouTube